秋の養生(1)もの悲しいのは肺のせい?

陰陽五行説では「」は「」との親和性があり、感情面では「悲・憂」に関連すると考えます。

つまり、悲しみすぎたり、憂いの感情が強く起こりすぎると、肺の気が乱れる。肺の気が乱れると、気が胸に使えて、息は浅くなる。それで「ふーーーーっ」と溜め息でもつきたくなるわけです。当然、血行も悪くなります。
逆に、肺の気が乱れれば、悲憂の感情が起こりやすくなる。
・・・という相関関係がある。これが陰陽五行説の考え方です。

NAT85_beachnosanset1.jpg

肺の気を乱すものはいろいろありますが、ひとつは「燥邪」。大気が乾燥する秋は、燥邪の季節。呼吸器系の大敵なのはご承知でしょうが、実は肺と大腸とは表裏の関係にあるので、大腸にまで影響が及ぶと、便秘になります。
このように、肺の気に変動が起こると、便秘をしたり、精神面では「もの悲しい」情緒が発生してきたりするのです。

正岡子規 創造性の源泉について

正岡子規は幼少期から虚弱体質で、風邪を引く名人であったという。子規が肺と腸に結核を患ったのは、肺と大腸の経絡の気の変動があったことを示唆している。
子規の繊細な感性は、病弱な体質と無関係ではなかった。肺気不足による悲憂と旺盛なる肝気は創作の源泉でもあったであろう。
子規が鍼灸を知り、養生法を実践していたら長く生きたかもしれない。だが、歴史に残る俳句の数々も生まれなかったかもしれない。難しいところである。

なので、
養生法のポイントとしては、肺の気を助けることが大切。
夏の間にをかき過ぎていたり、辛味を取り過ぎていたりすると、肺の気は消耗してしまう。なので、そもそも夏の過ごし方が大切。
気温が下がり始めたなら、積極的にお外に出て太陽の下、背中に陽気を燦々と浴びて身体をノビノビと動かしていると、肺の気が整うと同時に、肝気も整うので、呼吸もいつの間にか深くなる。陽気はめぐり、いつのまにか、もの悲しい気持ちはどこへやら。カラっと吹き飛んでしまう。

秋の養生法のひとつです。

「もの悲しい」のは、僕やあなたがセンチメンタルな人だから、ではないかもしれません。

LINEで送る

コメント


認証コード9406

コメントは管理者の承認後に表示されます。