腰痛① 腰痛の原因はほとんど「不明」

◇腰痛の多くが「原因不明」

誠花堂に来られる方で、腰痛や腰のだるさを訴えない方は…あまりいません。少ないです。皆さん大なり小なり、腰になにかしらの不快を感じておられるようです。それで、現代の整形外科学では腰痛についてどのように考えているのかというと、実は「はっきりと原因がわかる腰痛」とは、全体の15%に過ぎないという。

つまり、腰痛の原因は「ほとんど分かっていない」ということになる。これは驚くべきことです。

この「はっきりと原因がよく分からない腰痛」をカッコよく言うと非特異的腰痛といいます。シップを貼ったり、牽引したり、マッサージをするのは「気休め」という事になります。鍼灸はこれらの治療とは異なります。

腰痛

特異的腰痛

原因が特定できる腰痛 : 約15%
①椎間板ヘルニア 4~5%
②脊柱管狭窄症  4~5%
③圧迫骨折による神経痛など下肢症状 4%

④感染性脊椎炎や癌の脊椎転移 1%
⑤大動脈瘤、尿路結石などの内臓疾患 1%未満

非特異的腰痛

原因が特定できない腰痛 : 約85%
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◇原因不明となっている原因

例えば「原因が特定できる腰痛」のうち、①椎間板ヘルニア、②脊柱管狭窄症、③圧迫骨折 はすべて、腰痛周辺のトラブルにより神経が圧迫されて、腰痛や足の痛みやしびれなどが起こると説明されてきました。
ところが明らかに神経を圧迫しているのに痛みがない。そういう場合があるのです。逆もあります。病院では「特に問題はないよ。気のせいじゃない」と言われていても、腰が痛いという人も鍼灸院には多く訪れます。
つまり、解剖学的な所見は絶対ではないということです。
ほとんどの腰痛が原因不明となっている原因はこの辺にあるのです。

◇東洋医学の見方を

整形外科学的な見方を否定するつもりはありませんが、一度、神経や筋肉などといった解剖学的な発想からは離れて、別の見方をしたほうが有益のような気がします。腰痛を腰痛としか見ていないようだと、見落とすことが沢山あります。

また、西洋医学的な発想で、鍼灸治療をする方もおられますが、鍼灸はやっぱり東洋医学なので、東洋医学の発想でやった方ががいい。これは僕個人の実感です。遥かに効きます。

ヘルニア

はっきりと原因が特定されている腰痛。例えば脊柱管周辺に問題がある腰痛にも鍼灸は優れた効果があります

でも、なにより原因不明の85%の腰痛に、鍼灸治療は良き助けになれます
次回は腰痛の原因について考えてみたいと思います。

ここでは最後に「原因が特定できる腰痛」の症例をひとつだけ載せておきます。現場に出てまだ2年目の頃の症例ですが、振り返ってみても、今まで鍼灸治療をさせて頂いた中で、もっとも重症だった例です。

脊柱管狭窄症 肩膝の痛み

80代 女性 主婦 Yさん
一人暮らしの女性で、たまに家族が顔を見に来ている。記憶にないくらいの昔から腰痛があったが、近年特に酷くなり、最近はトイレに行くのも一苦労だという。手術を勧められているが、寝たきりになるのも怖くて踏み出せない。
週2回の鍼灸治療を3ヶ月ほど集中して続けた結果、一人で家事・買い物を済ますことができるまで回復した。圧迫骨折もしており、物理的にはかなり腰椎の状態は悪く、年齢的にも回復は困難かと思われた。
完治まではいかなかったが、トイレに自力で行けるようになったこと、買い物に行ける・行けないというのは独居老人にとって重大なことである。根気よく治療を続けて下さったお蔭でもある。学ばされることが多かった症例。

腰痛① 腰痛の原因はほとんど「不明」
腰痛② 原因について
腰痛③ 対策法

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