アブノーマルな私たちの暮らし―暗闇に親しもう

Astronomy Picture of the Dayさんからお借りしてきた画像です。夜間にみた世界地図です。

地球電灯

日本列島が明るく輝いています。これだけ輪郭がはっきり見えるのは、それだけ電灯が多いということでしょう。かつての夜には月明かりが大変有難いものであったに違いません。月のない夜でも、安心して夜道を歩けるのは、ひとつに電灯のお陰です。
一方で、「明るすぎる」面があります。「部屋が明るすぎてきつい、具合が悪い」という辛さがこの世にはあります。これも現代病といえるでしょう。家の中もかつては、今よりもずっと暗かったはずです。

横田観風師が主催される合宿が茨城の山奥であり、僕は鍼灸師になる前から毎月参加させて頂いていました。(⇒鍼禅の集い)そこでは「日中は明かりをつけるな」と注意されるのですが、鍼灸治療をするために必要な、繊細な感覚を養うために、とても意味があったと思っています。ですが、これは鍼灸師に限った話ではありません。文明器具に頼りすぎると、わたしたちの原始感覚が鈍くなる。

接心

大変革の時代を生きている

19世紀の産業革命以降、人類の生活は大きく変化しました。そのことが私たちの健康に一体、どのように影響しているのか。皆さんは想像してみたことはありますか。
例えば交通機関の発達は、私たちの体験世界を拡張し、同時に足腰を弱くしました。眼鏡や補聴器にもそういう面がある気がします。水汲みや洗濯の重労働もありません。狩猟採集や農耕栽培といった肉体労働をせずに、食べ物を獲得するというライフスタイルは、近代化する以前は一部の特権階級くらいにしかできないことでした。古くは糖尿病を富貴の病と言っていました。王侯貴族のように美食ばかりしているとかかる病ですが、今は一般人の間でも富貴の病が蔓延しています。
人類のDNAは10000年前から変わっていないと言われていますが、私たちの生活はこの100年ほどで激変しています。
つまり、9900年間は人類にとって当たり前(ノーマル)だったことが、ここ100年で覆されている。長い人類史から見たら非常にアブノーマルな生活を私たちはしているのだと言えます。
DNAレベルでは変わっていないのに生活環境は激変しているのだから、その変化に適応できなくてもある意味で当然な訳で、あらゆる現代病の背景には、この激変への不適応障害があるとも言えなくはない。

更にいえば、ここ10年程で、社会のIT化は加速していて、私たちの生活は、再びの大きな変化の只中にあるとも言えます。
「健康のノウハウ」も大切ですが、そもそも私たちがいま、どういう時代を生きているのか。まずはその事を理解しておくことは、まわりくどい事のようですが意外と大切なのです。

私たち、人類の原初の生活がどうであったのかを知ること、忘れないこと。
その一つのワークとして、「日中は明かりをすぐつけないで暮らす」をやってみてください。なにかしら発見があるでしょう。

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