皮膚の症状

皮膚は内臓の鏡だと申します。皮膚だけをみていては、らちがあきません。内臓から元気にしていかねばなりません。
皆さんが取り組める自助努力としては、厳しい食事制限に脱ステロイド、放置療法などがあります。それはそれで必要です。でもそれだけでは、うまく行かない事が多々あります。
誠花堂では「自力でやれる部分」、「自力ではやれない部分」を分けて取り組むことを勧めています。耐え苦しむ時間が減るからです。この2つが組み合わさることによって、回復は促進されます。宛てもなく耐え凌より、ちゃんとした治療を受ける方が、はるかに楽です。

また、皮膚病が沈静化することと、本当に癒えることの間には大きな違いがあります。慢性化した皮膚病の場合、臨機応変な治療技術が必要なのはもちろん、養生法の指導まで多岐に渡ります。誠花堂はそのすべてにお応えできます。

アトピー性皮膚炎

Y・Mちゃん 8歳 初診2014/5/27

生後一年で湿疹が現れ、アトピー性皮膚炎と診断。先週、副鼻腔炎と中耳炎になりステロイドを使用。アトピーが激症化し、誠花堂へ来院。
初回後、耳だれの濃いのが出た。2回目後の夜、耳中からピンク色の耳だれが大量に出る。夜中に耳中から溢れて髪が固まるくらいの量が5回くらいあった。39度の発熱。
翌日は、臭くて黄色い鼻がたくさん出た。耳、アゴ、ほほの痛みが消失。8回目、耳だれも収まり、顔の湿疹もきれいになる。14回目、上半身も落ち着いたので治療は終了となった。
2016年8月に治療を再開。夏の初めにとびひになりステロイドと抗生剤。鼻と耳が詰まって抜けない。再び肌がアトピー様に荒れ始めた。上半身によく出ている。治療後に反って湿疹が酷くなるが想定内のこと。三回目、良くなっている。鼻の穴に少しただれがのこる。4回目、ジュクジュクしていた場所がかさぶたになる。6回目、上半身と顔はもうほとんど良い。左足に若干残るが、長期の旅行へ行くため治療はここで中断となった。

日光性過敏症

26歳 男性 K・Tさん

仕事の激務がたたり、23歳で発症。日光を浴びると、顔面部に炎症が起こる。その後、夜間の仕事に移ったが、不規則な生活で更に悪化していった。手足も氷のようにつめたい。主に病院での治療を受けて来られてきたが、決定的な治療法がないという。

鍼を数本打つと、着替えがいるほど大量の汗をかく。2,3回目以降も、鍼をするたびに、同様の現象が起こった。また、本人の希望によりお灸を自宅でも実践してもらった。
治療を続けるごとに手足が温まり、精神的にも肉体的にも緊張が解け、外を出歩いても症状が現れなくなる。経過観察を含めて、7回の治療で終了とした。

脂漏性皮膚炎

33歳 男性 会社員 I・Yさん 2015/08/15

髪の生え際、目の周り、顎回りから首にかけて皮膚炎がある。脂漏性湿疹と診断を受け、整体やカイロを受けていたがよくならない。カミソリ負けではないかといわれているが、違う気がすると。知人の紹介で来院。
2回目、症状はまだ強い。4診目、症状がよくなりフケが減る。7診目、あまり目立たない程度に落ち着いてくる。12診目、同僚や周囲からの目も気にならなくなった。治療を終了とした。

脂漏性皮膚炎

50代 女性 会社員 B・Sさん 2013/07/13

2010年にピロリ菌を除去してから、胃の状態が思わしくない。ストレスもない訳ではない。耳の下に脂漏性の皮膚炎があり、痒い。首まわりにはシコリがコロコロしている。初診2013年7月13日。週1~2回の治療。

初回治療後、耳の周りの痒みが減って爽快だという。2回目、首のガサガサ感は残るが、耳周りは劇的に変わり、シコリもほとんど消失。治療後には必ず下痢が起こるという。3回目では下痢は止まり、代わりに小水の量が増えた。滝のような汗はかかなくなる。7回目、閉経していたと思っていたが、再び月経が始まり、血塊がたくさん下る。それに伴い、お腹の冷えが大分減っていく。

20回目頃から、今までとは違うタイプの皮膚炎とかゆみ、熱症状が出始める。朝ご飯が食べられるようになってきた。 28回目、発熱、節々が痛い。ボロボロだが、皮膚炎が減り始める。一進一退を繰り返しながら34回目、ボロボロと皮膚が剥けた部分は、ツルツルの肌になっていく。現れていた脂漏性湿疹と首のしこりは9割方消失している。42回目、この頃は毎日、唇がバリバリになり剥ける。50回目を超えるころ、唇が剥けることもなくなると、脂漏性皮膚炎もほぼ収まり、治療を終了とした。

アトピーと無月経

20代 女性 K・Nさん

手のひらと甲、肘関節に紅斑が強い。かきむしり血がにじんでいる。身体全体が乾いた木のように固く、弾力がなくなっている。皮膚も渋皮のように固く突っ張っている。5年前からの無月経。味覚の異常がある。

鍼刺激を中心とした治療を始める。水泡が手足に現れ始める。一年を経過する頃に、月経が始まると同時に皮膚炎が治まっていく。春になってから情緒不安定となり、訳も分からず涙があふれ出し止まらないという状態が続いていたが、それも月経の再開と共に治まった。

尋常性乾癬の治療

31才 女性 O・Tさん

19才の頃、皮膚に異常が現れ、ずっと薬疹だと言われていたが、29歳の時に尋常性乾癬、滴状性乾癬ということになった。ステロイド療法などにより、落ち着いていたが、深夜帰宅と激務が続き、31歳の春に悪化。顔面・胸とその背部・首の付け根の痒みと紅斑。不明瞭な直径4cm大の紅斑が連なる。足冷。フルマラソンをしても汗をかけない体質でたまに鼻血がある。ステロイドとマイスリーに、激しい月経痛に経口避妊薬を服用。突発性側弯症あり。

初回の治療。治療中にシャツが湿り、汗がこぼれる程の発汗。帰宅後、数回にわたり軟便。
2回目、胸の真ん中にも乾癬があったが消失した。後頭部の紅班は残るものの、痒みは消失し、ステロイドを使用しないで済むという。発する気が明るい。
7回目、鍼灸治療を始めてから、肌の調子は良いという。ステロイドはまったく使わずにいられる。ストレスが重なると痒みや紅斑はまだ出るが、鍼をすると緩解する。根本治療をするという意識は今の所はないようなので、辛くなる時にふらりとくる。

【考察】
 乾癬の病理を考察してみた。
乾癬の病理は基底細胞層の異常増殖であるという。乾癬患者の基底細胞層には化学物質などが付着しており、免疫系からは非自己として認識されることになる。この邪毒のために、正常な細胞増殖が妨げられ、異常増殖を起こしている。
後頭部の邪熱は視床下部の働きを阻害し、発汗による邪毒の発散ができない体質の本になっている。そのため、表皮の血液やリンパ液の停滞、汚濁を起こし、さらには化学物質や老廃物まで蓄積するという悪循環を起している。

よって、治療は表位の邪毒を捌きつつ、胸中の邪熱も処理していくという方針で行い、症状自体は大きく寛解した。
一般的に乾癬は、紫外線が多い初夏に症状が軽い傾向があり、乾燥し始める秋に症状が悪化する傾向があるというので、それを加味する必要はあるが、鍼灸治療中の発汗現象は分かりやすく、皮膚の状態を改善させることが確認できた。
*治療はその人に合わせた治療をするべきで、誰でも闇雲に発汗させればいいというものではない。

顔面の紅斑

30代 男性 Iさん

顔面に紅斑が出て治らない。奥さんに勧められて来院。
初回治療後、咽が痛くなり咳が出始めた。顔面の紅斑は減少。2回目、咳だけが残っている。3回目、やや咳は残るが、顔面の症状も出なくなったため、治療を終了した。

一歳から続くアトピー 中耳炎と副鼻腔炎で来院

6歳 Mちゃん

一歳頃からアトピーとなり、ステロイド治療を続けていたが、それを一週間前に中断。数日後に耳が痛くなり病院へ行ったところ、中耳炎、副鼻腔炎になっていたという。その後で、来院された。

治療をした夜、高熱がでると共に、耳のまわりから汗をたくさんかき、翌朝には膿んだ耳だれが髪についてからまるほど出ていた。痛みと熱感が大いに減る。翌日の治療後も同様に、高熱が出て、やはり耳だれが出た。三日目には、アゴのあたりに少し痛みが残っているが、アトピーの状態もよくなっていた。その後、治療を継続中。

小児の紅斑

0歳 男児。

顔面・関節部に紅斑があり痒がるという。血毒が強く絡んでいる事が考えられたので、先ず刺絡をした後、小児鍼で3分ほど肌をなでて終わりにした。その後、これまでと一転して、大汗をかくようになり、湿疹はきれいに消失した。
皮膚病は、汗や便など同じく老廃物としての側面があり、出し切って行く事で治る。薬で押し込めてしまうと、別の病気に変化してしまうので注意がいる。

小児の湿疹

生後八ヵ月 男児。

左顔面部に湿疹が多く、痒がって泣く。代替医療をうけて症状は少し良くなったが、治り切らないという。便秘ぎみ。強く反応の出ているツボにお灸を一点集中に燈もすこと数壮。その後、大量の緑色の便が数回下り、それが数日続いた。便がよく出るのに比例して、湿疹は完全に消失した。

伝染性軟属腫 みずいぼ

2歳 男児 Sくん

5月に発症。それから色々な民間療法を試したみたが、増えもしなければ減りもしない、良くなっていかないという事で9月になって来院。小児鍼をすること4回目の治療後、イボが赤く腫れだした。6回目、イボが彼初めて消散し始めた。10月。10回目でほぼ消失。個人差があるが、長いと一年以上は消えない事もあるらしいので、発症から5か月で消えたのは早い方。

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この症例集の目的

鍼灸治療に関する「よくわからないこと」が少しでもクリアになるように作成したのがこの症例集です。よって、専門家向けの学術的なものでもなければ、治療の有効性を過大に謳うゴットハンド的なものでもありません。

レストランが様々なように鍼灸院も、鍼灸師もさまざまです。ですから、この症例集は、あくまで誠花堂の場合です。誠花堂で日々当たり前のように起こっていることを等身大のまま示したのが、この症例集です。よって、全国どこでも鍼灸院であれば同じようにできるという話ではありません。また、鍼灸治療の限界を示すものでもありません

WHO鍼灸適応疾患

WHOでは以下のように評価されており、現在の日本の医学界における評価にくらべれば格段に高く評価されているといえます。ですが、それでもまだ不完全です。現実にはもっと幅広い疾患に対応してきた歴史が鍼灸にはあります。ここでは便宜上WHOの適応表を借りて作成しています。

神経系疾患神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ヒステリー
運動器系疾患関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
循環器系疾患心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ
呼吸器系疾患気管支炎・喘息・風邪および予防
消化器系疾患胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
代謝内分泌系疾患甲状腺機能亢進症・バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
泌尿器系疾患膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
婦人科系疾患生理痛・月経不順・冷え性・不妊・更年期障害・乳腺炎・白帯下
耳鼻咽喉科系疾患中耳炎・耳鳴・ちくのう・扁桃炎・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎
眼科系疾患眼精疲労・疲れ目・かすみ目・結膜炎・仮性近視・ものもらい
小児科疾患小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善
それ以外の疾患頭痛 花粉症 過敏性脹症候群 貧血 皮膚疾患 不妊・逆子・つわり 中心性網膜症 線維筋痛症

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*該当するページがなくても、対応できる症状のすべてを網羅している訳ではありません。興味がある方は、お問い合わせ下さい。