慢性疲労症候群

貧血や甲状腺性疾患、多発性硬化症などを除外したうえでなお、半年以上続き、日常生活に支障が出るほどの、原因不明の疲れを慢性疲労症候群と呼びます。また、筋痛性脳脊髄炎(ME)、慢性疲労免疫不全症候群(CFIDS)も慢性疲労症候群の別名です。全身倦怠感、慢性的な疲労、睡眠障害などの症状を伴う点で線維筋痛症、自律神経失調症や更年期障害などと診断されているケースもあります。以下は診断名、線維筋痛症の症例ですが、慢性疲労症候群と重なり合う部分があり部分が多くあります。

線維筋痛症と慢性的な疲れ

K・Hさん 24歳 男性

体が痛く、重だるく、疲労感が続いている。それが休んでも抜けず、大学を休学していた。
Kさんに対する誠花堂での鍼灸治療は2015年から始まり、3年以上に及んだ。その間に徐々に痛みは薄れ、重だるさや、疲れが残りにくくなり、大学に復帰し、無事卒業することができた。完全に完治したとは言えないが、社会人として今は生活できるまでになっていった。


疲れやすい

以下は貧血などによる疲れやすさの症例です。

休日は疲れて寝て過ごしている

28歳 女性 Y・Uさん 会社員 初診2015/06/02

貧血のため疲れやすい、消化器が弱い。扁桃腺がよく腫れる。

初回治療後、扁桃腺の腫れが引き、よく眠れた。4回目、顔色も良く、ツヤが出て目の下のクマも減った。夜の中途覚醒がなくなる。これまで休日はぐったり疲れて寝ているだけであったが、最近は元気になり日中に活動できるようになった。

月経時の頭痛・腰痛・手足の冷え

42歳 女性 N・Sさん 介護士

疲れやすく、冷え症。腰痛と首、肩、背中のいたみ。胃腸の調子が悪いなど不調のオンパレード。
2回目、月経時の不調がなかった。6回目時点でも同様。朝が起きられるようになってきた。夏は冷房できついのだが、足の冷えが減り楽だという。8回目、疲れても、回復するのが早くなる。そのほか、バンドでピアノを担当しているが、指の運びが軽くなり、疲れ方も前よりも楽になったという。

頭痛と吐き気

20代 女性 会社員 S・Mさん

デスクワークに不規則な就業、運動不足が重なって、慢性的に体が重く、足先は冷え、コリ感がつらい。自律神経失調症だという。お顔も赤く、吹き出物も多い。頭痛と吐き気もストレスが重なるとおこる。

初回治療後、身体が軽いという。頭痛と吐き気も、治療を初めてから一ヶ月ほどでほとんど起こらなくなったという。また、毎月当たり前のように月経痛があったというが、治療を初めてから緩和し、しばらくすると忘れた様に起こらなくなった。


WHO鍼灸適応疾患

WHOにおける鍼灸の評価は、日本の医学界におけるそれよりも格段に高いといえます。ですが、それでもまだ不完全で、現実にはもっと幅広い疾患に対応してきた歴史が鍼灸にはあります。ここでは便宜上WHOの適応表を借りて作成しています。


神経系疾患神経痛・神経麻痺痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症頭痛めまい不眠・神経症・ヒステリー
運動器系疾患関節炎リウマチ頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)
循環器系疾患動脈硬化症・高血圧低血圧症・心臓神経症・動悸・息切れ
呼吸器系疾患気管支炎・喘息・風邪および予防
消化器系疾患胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾
代謝内分泌系疾患甲状腺機能亢進症・バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血
泌尿器系疾患膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎
婦人科系疾患生理痛月経不順冷え性不妊更年期障害・乳腺炎・白帯下
耳鼻咽喉科系疾患中耳炎・耳鳴・難聴ちくのう・鼻炎扁桃腺炎・メニエル氏病・鼻出血
眼科系疾患眼精疲労・疲れ目・かすみ目・結膜炎・仮性近視・ものもらい
小児科疾患小児喘息・アレルギー性湿疹・虚弱体質の改善・耳下腺炎・夜尿症
それ以外の疾患花粉症 過敏性腸症候群・起立性低血圧・潰瘍性大腸炎 皮膚疾患 尋常性乾癬 逆子・つわり 中心性網膜症 線維筋痛症 慢性疲労症候群

この症例集の目的

鍼灸治療に関する「よくわからないこと」が少しでもクリアになるように作成したのがこの症例集です。よって、専門家向けの学術的なものでもなければ、治療の有効性を過大に謳うゴットハンド的なものでもありません。

レストランが様々なように鍼灸院も、鍼灸師もさまざまです。鍼灸さえ受ければ、全国どこであっても同じような結果がでるという話ではありません。また、鍼灸治療の限界を示すものでもありませんこの症例集は、あくまで誠花堂の場合です。誠花堂で日々当たり前のように起こっていることを等身大のまま示したのが、この症例集です。