ジャンネティ、ストラネティ体験

以前、旧誠花堂ブログ漢方万華鏡で、ジャラネティ&スートラネティ体験記を書きました。旧ブログの更新はすでに停止し、いずれ閉鎖する予定ですが、記録として残したい記事をピックアップしています。その中でももっとも注目された記事を再編して載せています。

「ジャラネティ」と「スートラネティ」とは、アーユルベーダにおける鼻の洗浄法です。どちらも、マウントヒルヨガスタジオさんの山坂良子先生に教えて頂きました。

僕の専門フィールドは古代中国医学なのですが、アーユルベーダとは、古代三大医学のひとつであり、体液病理学説であるという点でも似ています。
似ているのだけれども、具体的なアプローチ法においては、インドと中国との文化的、風土的な違いがあって、そこが面白い発見があったりします。比較古代医術学といったところでしょうか。

ジャンネティ・ストラネティ洗浄部位

解剖学的には、どのようなルートを通していくのでしょうか。

ジャンネティ
ジャンネティは、鼻から水を注いで、鼻の奥を洗浄していくという技術です。鼻から注いだ水の一部は咽を通じて、口からも抜けていきます。(顔を傾けすぎると耳管に水がたまるので、中耳の方に水が入ってしまいます。ここら辺の感じは、実際に教えてもらった方がいいです。)

写真は特製のポット。

ストラネティ
ストラネティは、水の代わりに紐を通していく技術です。
なにせ「紐」ですから、物理的な刺激という点でハードです。

写真は、「メイド イン ヒマラヤ」の紐です。

鼻と脳との繋がり

副鼻腔(上顎洞・篩骨洞・前頭洞・蝶形骨洞)という空間は、解剖学的にとても重要な場所です。副鼻腔は、頭の中に空いた洞窟のような構造になっていて、複雑な迷路のようになっています。その構造上の複雑さゆえに、どうしても老廃物が蓄積しやすいという弱点を持っていると僕は考えています。 
 
副鼻腔のすぐ近くには、眼球や耳に繋がる耳管もあります。大脳や脳幹という中枢神経系の大事な部分もすぐそばにあります。

解剖学的には、鼻と大脳との直接的な繋がりはありませんが、そこに関連を見出して説明してみせたのが、臓腑経絡説です。鼻を通過する足の陽明胃経は、ある種の精神障害にも使うことができます。例えば足の三里に鍼をすることでも効果があり、関連を実感することができます。
そういう訳で、鼻を治すことで、脳に関わるさまざまな疾患をも回復させられる可能性があると考えられるわけです。

このように東洋医学では、あまりダイレクトな方法はあまり取りません。鼻の周りに鍼をすることはあっても、鼻の穴にもぐさを詰め込んだりはしません。例外もあるのですが・・まぁ普通は、根本原因である臓腑の働きを整えて、五官(眼・耳・鼻・口・舌)の失調を整えるという方法でいくわけです。

そういう立場からすると、グイグイとダイレクトにアプローチしていくという、ジャラネティとストラネティは新鮮で面白いなと思ったのです。

排毒法の一種

アーユルベーダの基本には、5つの治療法(パンチャカルマン)があるそうです。
 ①催吐 (吐かせて解毒する)
 ②瀉下 (下させて解毒する)
 ③経鼻 (鼻を洗浄)
 ④浣腸 (瀉下との違いが不明)
 ⑤放血 (瀉血の一種でしょう)
( )は誠花堂の補足です。

ジャラネティ、スートラネティは、5つある解毒法の内、③の経鼻法ということになります。漢方医学では、八法といって、汗・吐・下・和・清・温・消・補法があるとしています。

ジャラネティは、食塩水による洗浄法であり、刺激としてはソフトです。ストラネティの場合は鼻に紐を通すため、物理的な刺激がかなり加わります。ですから、かなり気が上に衝きあげてきます。

なのでうまく使えば、慢性化して、こじれてしまった陳固の毒を動かすのにもいいかもしれません。

山坂先生もおっしゃっていましたが、これだけを単独でやるのでなく、日頃からしっかりアーサナをするなりしておくべきでしょう。また、正しいやり方を学んだ指導者、身体の事をよく知った人の指導を受けて行うことが絶対に必要だと思います。

なお、ジャラネティの水差し、ストラネティの紐が欲しい方はまずは、マウントヒルヨガさんに直接足を運び、正しい使い方を教えてもらって下さい。

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