更年期になると卵巣ホルモンが減少するのに反比例して、脳下垂体前葉の性腺刺激ホルモンや副腎皮質刺激ホルモンが増加します。こうしてホルモン系のバランスが崩れると、それが間脳の自律神経中枢に影響を与えて、自律神経系の失調も引き起こすと言われています。1)身体症状(1)自律神経系の血管運動障害:のぼせ、ほてり、冷え症、頭痛、肩こり、めまい、耳鳴り、動悸、のどのつまりなど。(2)ホルモン系のアンバランス:月経が不順となり、多くは遅れがちになる。不正出血がおきたり、腟粘膜が萎縮し細菌への抵抗性が減る。(3)皮膚症状:ソバカスが増えたり、色が黒くなる。2)精神症状神経過敏、興奮、憂鬱、不眠、不安、注意力の低下、物忘れ、ヒステリーなどがおこる。当院で依頼があるのは、1)身体症状の頭痛、のぼせ、めまい、動悸。2)精神症状では不眠、不安などが訴えとして多いです。血の道症東洋医学独特な見方としては、更年期症状を「血の道症」として認識してきました。月経の前後、妊娠、分娩、流産後、更年期の前後にみられる精神・神経・ホルモン系の乱れからくる不調すべてを含めて「血の道症」と言います。血の道症は概ね更年期障害と一致しますが年齢は更年期に限らずとも現れるため、その範囲はより広いです。治法は様々ですが、特に下腹部の鬱血状況が関連することが多く、鍼灸・温灸などを用いて改善させていきます。性格的なものも関わる面があり、その割合が大きいケースほど再発を繰り返します。ただ、肉体面での問題に対処していく事で、精神的なマイナス影響は小さくはなります。更年期障害の症例集自然な回復を願う人々のよき助けに。あきらめるその前にご相談ください。多彩な症状54歳 S・Mさん 自営飲食店食いしばる癖があり、普段から首肩が辛い。明け方に酷い頭痛がして目が覚めたりすることもよくある。せっかくの休日だというのに外に出かける気が起こらない。下半身が氷に浸かったように冷めたく感じる。病院もめぐり様々な民間療法を試したがダメだった。治療開始から2診目。指の痺れ感が減少。5回目、頭痛も食いしばりもなくなり睡眠の質が良くなる。下肢の冷感とむくみが減り足が細くなった。「今までやってきたことは一体なんだったのだろう」と喜ばれた。元気もやる気も湧いてきた。頭痛・動悸・息切れ・末端の冷え53歳 H・Yさん 主婦3年前から動悸と息切れ、胸の不快感。精密検査で異常なし。更年期と診断。頭痛、手足指先の冷え。治療後は頭痛、肩こり、動悸などが楽になるのでメンテナンスとして定期的に通われている。末梢の循環が悪くそれが循環器の負担を増やしている。治療を始めてから手足の冷えが気にならなくなり湯たんぽがいらなくなった。動悸はまだ起こることがあるが以前より寛解した。リンパの腫れと頭部の熱感46歳 S・Hさん 主婦イライラ、咽の異物感、胸のつまり、めまい、肩こり、頭痛、腰痛、足の痺れ。盲腸や子宮筋腫などで開腹手術を複数回行っている。治療をしているとめまいも減り、手足も温まり調子がいい。体験談「一日中、痛みのことしか考えられなかった」匿名  50歳  教員「更年期。動悸・めまい・頭痛・不安感、腰痛 」K・Uさん 57歳 主婦