先日、新型コロナ後遺症について述べました。そちらも合わせてお読みください。新型コロナ感染後遺症として発症する人が増えていますが、通常は数日から数週間以内に回復するようです。それでも回復しなかった、いわば難治性の方々がご来院されています。嗅覚と味覚とでは嗅覚の方が戻るのに時間がかかる様子です。まずは味覚から取り戻さねば始まりません。ここでは味覚障害に絞って話をします。味覚障害といっても、よく観察すると色々あるようです。1)部位別・「舌全体」が味覚を感じない。・「舌の片側や一部だけ」味覚を感じない。2)程度・味覚減退:濃い味でないと味覚を感じない・味覚消失:全く味を感じない。以下はあまり世間では言われていないようですが、3)口内の不快感・粘る感じがする・熱い感じがする・苦い、酸っぱい感じがする・しびれるといった訴えも聞きます。味覚・嗅覚障害の原因には、くすりの副作用による薬剤性、放射線治療の副作用、糖尿病や肝臓、腎臓の障害による場合もあります。新型コロナ後遺症においては、熱がこもったまま微熱として残るパターンをよくみかけます。ブレインフォグや不眠、倦怠感、体痛などが同時にある場合が多く、同時に治療していきます。以前は、風邪とそれに伴う薬剤性と思われるケースが多かった印象です。特に抗生物質使用のあとでは、発熱する元気さえ失われている場合がよくありました。発熱するのにもそれなりにエネルギーがいるのです。ちゃんと熱が出きってしまえばよくなるものも、出せなければ治りません。または自己判断で葛根湯や麻黄湯を服用して失敗するケースもよくあります。使わないといけない場面では使った方がいいのですが、その判断は難しいところです。下の体験談にある、”治療したあと発熱した”というのは、次第に元気になりちゃんと発熱できるようになったということです。そうして今度こそ上手く風邪を引き切ることで、本当の回復へと進んでいきます。とはいえ、再発熱せずに消散していくこともよくあります。現代人は発熱を怖がり過ぎるので、熱がでたらすぐに下熱させようとする風潮がありますがかえってよくないようです。別項で述べます。体験談をご紹介します。体験談「嗅覚と味覚が戻ってきたときは本当に嬉しかった」「ほんの少し鼻水は出ますが、ほとんど気にならず生活できています。抗生物質を飲んでも一向に改善されないどころかどんどん悪化して、日常生活に支障をきたしていました。藁にもすがる思いで来院しました。「治療後に熱が出るかもしれません」と先生に言われました。翌日、見事に発熱し頭痛に襲われましたが、その後通うたびに楽になり、嗅覚と味覚が戻ってきたときは本当に嬉しかったです。鼻と胃腸の関係にも驚きました。耳鼻科に行くと鼻周辺だけの診察で処方され、改善がみられないと強めの抗生物質に変えられる。。。一方、誠花堂さんでは体全体を見て頂いた上で、自然のちからで回復していけるように治療してくださるので本当に安心でした。安心な上にきちんと回復していくので、通うことが苦ではなく楽しみでした。抜本的な部分から見直すタイミングをどこかで作らないといろいろな症状が出てきて、イタチごっごになるのだということを感じたので、今回の症状はつらかったのですが、良き機会となりました」短期間で非常に上手くいった症例です。逆に3か月ほど治療を続けても大きな変化が見られなかった方もいます。そのため、万能とはいいませんがやれることは色々あります。改善を目指しあの手この手を使っていきます。「効き目があるかと心配でしたが…」F・Aさん 52歳1年前に風邪を引いて以来、味覚、嗅覚に障害が残っている。針灸治療5回目の時点で変化なし。7回目、少し嗅いが分かるようになる。11回目、味覚も回復。「風邪を引いて一番に通院しました。薬や注射を使わずに楽に完治できたので嬉しかったです。友人に紹介されてきたのですが、はじめは鍼灸で本当に効き目があるか、、、と心配でした。すこし時間はかかりましたが嗅覚、味覚共に良くなってきました!」ベースの部分で問題があることも多いので、嗅覚・味覚だけの問題にとどまらないところがあります。特に女性の方は女性と東洋医学も併せてお読みください。